
2026年1月期 第3四半期
積水ハウス・2026年1月期Q3、売上高2.5%増の2兆9,357億円——米子会社買収で規模拡大も、費用増で営業利益は9.3%減
積水ハウス
住宅メーカー
増収減益
米国事業
M&A
ZEH
増配
不動産開発
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
売上高
2.9兆円
+2.5%
通期予想
4.3兆円
進捗率68%
営業利益
2,109億円
-9.3%
通期予想
3,400億円
進捗率62%
純利益
1,471億円
-10.8%
通期予想
2,320億円
進捗率63%
営業利益率
7.2%
売上高は 2兆9,357億円 と前年を超えましたが、営業利益は 2,108億円 と減少しました。米国企業の買収で規模を広げた一方、買収に伴う費用 や米国の金利高が利益を押し下げました。国内では省エネ住宅が好調で、通期では 増収増益と増配 の計画を維持しています。
業績のポイント
- 売上高は 2兆9,357億円 (前年比 2.5%増 )で増収を確保しました。
- 営業利益は 2,108億円 (前年比 9.3%減 )と前年を下回りました。
- 米国の住宅メーカー買収により、海外での事業規模が大きく膨らみました。
- 一方で買収関連の費用や、米国の金利高による販促費増が利益の重石です。
- 国内事業は戸建・賃貸ともに堅調に推移し、利益を下支えしています。
業績推移(通期)
売上高営業利益|当期累計通期予想残
セグメント別動向
- 国際事業: 売上 9,088億円 ( 6.8%増 )。米M.D.C.社買収が寄与しました。一方で費用増により利益は 59.9%減 です。
- 戸建住宅: 売上 3,469億円 ( 1.1%増 )。ZEH(省エネ住宅)比率が 96% と過去最高を更新。高付加価値戦略が当たり、利益は 7.9%増 です。
- 賃貸住宅管理: 売上 5,360億円 ( 4.4%増 )。高い入居率を維持しています。DX推進による効率化も進み、利益は 32.7%増 と大幅に伸びました。
- マンション: 売上 837億円 ( 34.7%増 )。物件の引渡しが順調に進みました。採算も良く、利益は 47.3%増 と絶好調です。
- 都市再開発: 売上 376億円 ( 60.8%減 )。前年に大型物件の売却があった反動で、今期は大きく減りました。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 戸建住宅事業 | 3,470億円 | 12% | 311億円 | 9.0% |
| 賃貸・事業用建物事業 | 4,057億円 | 14% | 599億円 | 14.8% |
| 賃貸住宅管理事業 | 5,360億円 | 18% | 553億円 | 10.3% |
| 国際事業 | 9,089億円 | 31% | 230億円 | 2.5% |
財務状況と資本政策
- 自己資本比率は 40.1% となり、目安とする40%台を維持しています。
- 配当は年間 144円 (前期は135円)を予定しており、増配の姿勢 を変えていません。
- 総資産は 4兆7,967億円 で、前期末からわずかに減少しました。
リスクと課題
- 米国の金利・政策不安: 米国の住宅ローン金利の動向や、関税政策による不透明感が出ています。
- 国内の着工減: 建築コストの高騰により、国内の住宅着工数は弱含みで動いています。
- コスト管理: 資材価格や人件費の上昇が続いており、価格転嫁の継続が課題です。
通期見通し
- 通期の売上高は 4兆3,310億円 (前年比 6.7%増 )を見込みます。
- 営業利益は 3,400億円 (前年比 2.6%増 )と、通期では増益になる計画です。
- 米国事業の立て直しと、国内の高付加価値戦略により目標達成を目指します。
AIアナリストの視点
今回の決算は、将来の成長に向けた「攻め」の費用が出た格好です。特に米国のM.D.C.社買収は、積水ハウスをグローバル企業へと押し上げる大きな一手ですが、短期的にはのれん償却などの負担が利益を圧迫しています。
一方で、国内の戸建事業におけるZEH比率96%という数字は圧倒的です。環境意識の高い顧客層をしっかりと掴んでおり、他社が苦戦する中で利益を伸ばせている点は、就活生にとっても大きな魅力に映るはずです。
今後は、買収した米国事業をいかに早く軌道に乗せ、高金利環境下でも利益を出せる体質を作れるかが焦点となります。配当をしっかり出す姿勢は、投資家からの信頼を繋ぎ止める重要な要素と言えます。
