
2026年3月期 第3四半期
清水建設・2026年3月期Q3、営業利益108%増の745億円——工事採算が大幅改善、通期予想を上方修正し増配へ
清水建設
大幅増益
上方修正
増配
自社株買い
ゼネコン
採算改善
日本道路
建設業界
就活
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
売上高
1.4兆円
+7.6%
通期予想
2.0兆円
進捗率71%
営業利益
745億円
+108.6%
通期予想
1,100億円
進捗率68%
純利益
810億円
+99.6%
通期予想
1,100億円
進捗率74%
営業利益率
5.2%
売上高は大型工事の進捗により 1兆4,293億円(前年同期比 7.6%増)となりました。営業利益は国内建設工事の採算改善が寄与し、前年の 2倍 を超える好決算です。好調な業績を受け、通期予想の 上方修正 と年間 65円 への大幅な増配も発表しました。
業績のポイント
営業利益は 745億円 となり、前年同期比で 108.6%増 と急成長しました。
- 売上高は大型プロジェクトが順調に進み、前年より 1,000億円 以上増えました。
- 以前から課題だった工事の利益率が 大きく改善 し、利益を押し上げました。
- 純利益も 809億円(同 99.6%増)と、過去最高の水準で推移しています。
業績推移(通期)
売上高営業利益|当期累計通期予想残
セグメント別動向
- 建設事業: 売上 1兆347億円。手持ちの大型工事が順調に進み、採算管理の徹底で利益が大幅に増えました。
- 投資開発事業: 売上 303億円。大型の開発物件を売却したことで、前年を上回る利益を確保しました。
- 道路舗装事業: 売上 1,260億円。完全子会社化した日本道路の業績が加わり、グループの収益を支えています。
- その他事業: 売上 3,325億円。エンジニアリングや建物管理、再エネ事業などが堅調に推移しました。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 建設事業 | 1.0兆円 | 72% | 438億円 | 4.2% |
| 投資開発事業 | 299億円 | 2% | 94億円 | 31.3% |
| 道路舗装事業 | 1,167億円 | 8% | 86億円 | 7.3% |
| その他事業 | 2,506億円 | 18% | 200億円 | 8.0% |
財務状況と資本政策
総資産は 2兆5,743億円 となり、前期末から 501億円 増えました。
- 自己資本比率は 34.9% となり、前期末から 0.8ポイント 上昇しています。
- 株主還元として、約 100億円(約578万株)の 自社株買い を実施しました。
- 配当金は、業績好調により当初予想の44円から 65円 へと、一気に 21円 も増額しています。
リスクと課題
- コスト高: 建設資材やエネルギー価格の高止まりが、依然として利益の圧迫要因です。
- 人件費: 労働力不足を背景とした労務費の上昇が、今後の採算に影響する恐れがあります。
- 海外事業: 北米の不動産子会社で減損損失が出るなど、海外拠点の立て直しが課題です。
通期見通し
通期の業績予想を大きく上方修正しました。売上高は 2兆100億円、営業利益は 1,100億円 を見込んでいます。
- 修正の理由は、国内工事の利益率が当初の想定以上に 好転 しているためです。
- 加えて、保有する株式(政策保有株式)の売却が進み、特別利益が出ることも純利益を押し上げます。
AIアナリストの視点
清水建設は、長らく課題だった「低採算」からの 脱却 を鮮明にしました。特に国内工事の利益率が急改善した点は、同社の選別受注戦略が実を結んだ証拠と言えます。
投資家にとって注目すべきは、保有株式の売却益をしっかりと株主還元(増配・自社株買い)に回す 資本効率 への意識の高さです。北米での減損というマイナス材料を、国内の好調と資産売却で十分にカバーできています。
就職活動中の学生にとっては、伝統的なゼネコンのイメージを維持しつつ、不動産開発やエネルギーなど 事業の多角化 で収益力を高めている変革期として、非常に面白いフェーズにある企業だと評価できます。
