三菱マテリアル株式会社 の会社詳細
三菱マテリアル株式会社
三菱マテリアル
2026年3月期 第3四半期

三菱マテリアル・2026年3月期Q3、経常利益7.6%増の611億円——海外買収で「加工」が成長、金属事業の苦戦を補う

減収増益
金属事業
加工事業
M&A
海外展開
配当維持
業績予想修正
資源価格
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

1.3兆円

-13.4%

通期予想

1.8兆円

進捗率73%

営業利益

274億円

-15.2%

通期予想

470億円

進捗率58%

純利益

364億円

-26.0%

通期予想

200億円

進捗率182%

営業利益率

2.1%

売上高は前年同期比で 13.4%減1兆2,844億円 でした。海外企業の買収により「加工事業」が大きく成長した一方、主力の金属事業は原料安の影響で苦戦しました。経常利益は受取配当金の増加もあり、前年同期を 7.6% 上回っています。

業績のポイント

売上高は 1兆2,844億円 (前年同期比 13.4%減 )となりました。

営業利益は 273億円 (同 15.2%減 )に留まりました。

経常利益は、鉱山からの受取配当金が増えたため 611億円 (同 7.6%増 )を確保しています。

純利益は、前年にあった特別な利益がなくなったことで 363億円 (同 26.0%減 )でした。

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

  • 金属事業:売上高 8,548億円21.9%減 )。銅や金の価格は上がりましたが、原料を処理する手数料(買鉱条件)が悪化したことが響き、利益が大きく減りました。
  • 高機能製品:売上高 4,143億円7.5%増 )。銅加工製品の販売量が増え、銅の価格上昇もプラスに働きました。
  • 加工事業:売上高 1,656億円49.3%増 )。2024年にドイツのエイチ・シー・スタルク社を買収した効果で、売上と利益が大きく伸びました。
  • 再生可能エネルギー:売上高 42億円33.6%減 )。落雷により安比地熱発電所が止まった影響で、赤字となりました。
セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
金属事業8,548億円50%347億円4.1%
高機能製品4,143億円31%94億円2.3%
加工事業1,657億円13%91億円5.5%

財務状況と資本政策

総資産は 2兆9,292億円 と、前期末に比べて 5,498億円 大幅に増えました。

これは、金地金の貸付けや在庫が増えたことが主な理由です。

自己資本比率は 24.5% となり、前期末の 28.5% から低下しました。

年間の配当金は 100円 を予定しており、前年と同じ額を維持する方針です。

リスクと課題

  • 銅の原料を安く仕入れるための買鉱条件(TC/RC)の悪化が利益を圧迫しています。
  • 半導体関連の需要回復が、AI向け以外では緩やかなペースに留まっています。
  • 設備投資や買収により、有利子負債が増加傾向にあります。

通期見通し

通期の業績予想を修正しました。

売上高は従来の予想を下回り、前期比 10.3%減1兆7,600億円 となる見込みです。

一方で営業利益は、加工事業の成長などにより前期比 26.6%増470億円 を見込んでいます。

純利益は前年の反動で 200億円 (同 41.3%減 )となる予想です。

AIアナリストの視点

今回の決算は、三菱マテリアルが目指す「資源依存からの脱却」の過渡期を象徴しています。

主力の金属事業は、買鉱条件(TC/RC)という外部環境に振り回され大幅な減益となりました。これは金属セクター共通の課題ですが、同社の収益基盤の脆さも示しています。

一方で、ドイツのエイチ・シー・スタルク社の連結化により「加工事業」の利益が急拡大した点は評価できます。高付加価値な製品で稼ぐ構造へのポートフォリオ転換が着実に進んでいます。

就活生の視点では、単なる素材メーカーではなく、高度な技術を持つ「加工メーカー」としての側面が強まっている点に注目すると、同社の将来像が捉えやすいでしょう。