株式会社クリエイトSDホールディングス の会社詳細
株式会社クリエイトSDホールディングス
クリエイトSDホールディングス
2026年5月期 第2四半期

クリエイトSD・2026年5月期Q2、純利益12.3%増の78億円——EDLPと積極M&Aで栃木県へ初進出

クリエイトSD
増収増益
ドラッグストア
調剤薬局
M&A
栃木県進出
配当増額
EDLP
介護事業
3148
第2四半期累計期初から6ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

2,419億円

+7.6%

通期予想

4,915億円

進捗率49%

営業利益

111億円

+6.2%

通期予想

241億円

進捗率46%

純利益

79億円

+12.3%

通期予想

163億円

進捗率48%

営業利益率

4.6%

株式会社クリエイトSDホールディングスの2026年5月期中間連結決算は、売上高が前年同期比 7.6%増の 2,419億2,600万円、営業利益が同 6.2%増の 111億600万円 と増収増益を達成した。物価上昇に伴う消費の選別が強まる中、「エブリデイ・ロープライス(EDLP)」施策による価格競争力の強化が既存店の集客を下支えした。また、栃木県への初進出となる食品スーパーの買収など、自力出店に頼らない店舗網拡大も成長を牽引している。

業績のポイント

当中間期の業績は、売上高・各段階利益ともに前年同期を上回り、順調な進捗を見せている。主力であるドラッグストア事業において、日用品や食料品の低価格戦略が奏功し、既存店売上高は前年を上回って推移した。原材料価格の高騰や人件費の増大といったコスト増を、増収効果と効率的な運営体制によって吸収した形だ。

利益面では、親会社株主に帰属する中間純利益が前年同期比 12.3%増の 78億8,500万円 と大きく伸長した。調剤部門における各種加算の算定強化に加え、前期に計上した店舗解約損失引当金などの特別損失が減少したことも利益を押し上げる要因となった。不透明な消費環境下においても、生活必需品を軸とした底堅いビジネスモデルが機能している。

項目2025年5月期Q22026年5月期Q2前年同期比
売上高224,806百万円241,926百万円+7.6%
営業利益10,462百万円11,106百万円+6.2%
経常利益10,807百万円11,691百万円+8.2%
中間純利益7,022百万円7,885百万円+12.3%

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

ドラッグストア事業は、売上高 2,391億8,100万円(前年同期比 7.6%増)と全体を牽引している。物販部門ではEDLP施策の継続推進により、買い控え傾向にある消費者の支持を獲得した。調剤部門では、調剤併設型店舗の増加(13店舗開局)と近隣医療機関との連携強化により、処方箋応需枚数が堅調に推移し、部門売上高は前年同期比 15.9%増と高い伸びを記録している。

特筆すべきは、積極的な戦略的M&Aの展開である。2025年8月に東京都府中市の「株式会社サンエフ」を子会社化し調剤専門薬局9店舗を取得したほか、10月には栃木県で食品スーパーを展開する「株式会社八百半ホールディングス」の全株式を取得した。これにより、同社にとって空白地帯であった栃木県への初進出を果たし、ドミナントエリアの拡大を加速させている。

介護事業については、デイサービスセンターの稼働率向上と既存施設の増床改装に注力した。売上高は 11億6,400万円(前年同期比 3.1%増)と着実な成長を維持している。高齢化社会の進展を背景に、リハビリ特化型の半日型デイサービスを37施設運営するなど、地域密着型のサービス拡充を進めている。

商品部門(ドラッグストア内)売上高(百万円)前年同期比
医薬品(うち調剤薬局)61,925 (31,513)+7.6% (+15.9%)
化粧品26,520+5.0%
食料品105,062+10.0%
日用雑貨品35,022+4.0%
セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
ドラッグストア事業2,392億円99%
介護事業12億円1%
スーパーマーケット事業15億円1%

財務状況と資本政策

2025年11月末時点の総資産は、前連結会計年度末から 85億4,000万円 増加し、2,451億100万円 となった。新規出店やM&Aに伴い有形固定資産が 88億9,900万円 増加した一方、現金及び預金は 14億4,400万円 減少した。活発な投資を継続しつつも、自己資本比率は60.3%と高い水準を維持しており、強固な財務基盤を背景とした投資余力を保持している。

株主還元については、中間配当を当初予想通り1株当たり 45円 とした。これは前年同期(34円)から 11円 の増配となる。通期の年間配当予想についても、前期比12円増の 90円 を据え置いた。利益成長を確実に配当へ反映させる方針を示しており、投資家への還元姿勢を鮮明にしている。

通期見通し

2026年5月期の通期連結業績予想については、2025年7月に公表した数値を据え置いた。下半期も引き続き競争環境の激化が予想されるが、新規出店(通期目標35店舗程度)とM&Aによる上積みで、売上高 4,915億円(前期比 7.5%増)を目指す。足元の中間期進捗率は売上高で49.2%、営業利益で46.1%となっており、概ね計画通りの推移と言える。

項目前回予想今回修正前期実績
売上高491,500百万円491,500百万円457,215百万円
営業利益24,100百万円24,100百万円22,633百万円
経常利益24,900百万円24,900百万円23,430百万円
当期純利益16,300百万円16,300百万円15,681百万円

リスクと課題

今後の懸念材料として、会社側は以下のリスクに言及している。第一に、業界再編や業態を超えた競合激化である。ドラッグストア大手同士の統合や、ECサイト、食品スーパーとの価格競争が利益率を圧迫する可能性がある。第二に、原材料・エネルギー価格の上昇に伴う店舗運営コストの増加だ。特に人手不足を背景とした人件費の上昇は、サービス維持と利益確保のバランスを難しくしている。

また、新たに連結対象となった八百半ホールディングスなど、買収企業のPMI(買収後の統合プロセス)も焦点となる。既存の物流網や情報システムとの早期シナジー創出が、栃木エリアでの収益性向上には欠かせない。自力出店による「点」の拡大から、M&Aによる「面」の制圧へとシフトする中で、組織運営の効率化が問われている。

AIアナリストの視点

クリエイトSDホールディングスの今期決算で最も注目すべきは、成長戦略の「ギアチェンジ」です。これまでの自力出店を中心とした堅実なドミナント戦略に加え、八百半ホールディングスやサンエフの買収など、M&Aを成長の柱に据え始めた点は大きな変化と言えます。

特に食品スーパーの買収を通じて栃木県へ初進出したことは、同社の強みである「生鮮・食品に強いドラッグストア」という個性をさらに先鋭化させる狙いが見て取れます。ドラッグストア各社が調剤や化粧品に活路を見出す中、食料品構成比が高い同社にとって、地方スーパーの買収は商圏一帯の生活インフラを押さえる有効な手段となります。

懸念点としては、営業利益率が横ばい(約4.6%)で推移している点です。増収効果でコスト増をこなしていますが、競争激化で粗利率が低下する中、M&Aによるのれん償却費をこなしながら、いかに利益率を向上させていくかが中長期的な課題となるでしょう。就活生にとっては、安定した財務基盤を持ちながら、新たなエリアや業態へ挑戦する「攻めのフェーズ」にある企業として魅力的に映るはずです。