2026年3月期 第3四半期
野村・2026年3月期Q3、純利益7.2%増の2,882億円——主要部門が堅調、600億円の自社株買いを決定
増収増益
自社株買い
増配
M&A
資産運用
海外展開
金融
証券
株主還元
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)
売上高
3.5兆円
金融費用控除後
1.6兆円
+10.5%
-3.1%
営業利益
4,321億円
+15.5%
純利益
2,882億円
+7.2%
営業利益率
27.2%
金融市場が活発で、金融費用を除いた純収益は前年より 10.5% 伸びました。国内外で投資サービスが好調。600億円の自社株買いなど、積極的な株主還元も発表しました。
業績のポイント
全体の収益(金融費用控除後)は 1兆5,905億円 となりました。前年同期と比べて 10.5% 増えています。
- 税引前利益は 4,321億円 で、前年より 15.5% 超えました。
- 最終的な純利益は 2,882億円 を達成しています。
- 市場環境が良く、手数料や取引収益が伸びたことが要因です。
- ROE(自己資本利益率)は 10.8% と、前年の 10.4% から改善しました。
業績推移(通期)
売上高営業利益|当期累計
セグメント別動向
- ウェルス・マネジメント部門: 利益は 1,428億円 (9.6%増)。投資信託の販売が好調で、預かり資産が積み上がりました。
- インベストメント・マネジメント部門: 利益は 702億円 (5.2%減)。マッコーリー社の資産運用会社を買収し、費用が増えました。
- ホールセール部門: 利益は 1,573億円 (22.2%増)。海外での取引が活発で、利益が大幅に増えました。
- バンキング部門: 利益は 110億円。2025年4月に新設され、新たな収益源として寄与しています。
- その他: 利益は 466億円 (59.6%増)。東京・高輪の土地や建物を売った利益が出ました。
| セグメント | 収益(控除後) | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| ウェルス・マネジメント | 3,548億円 | 22% | 1,428億円 | 40.2% |
| インベストメント・マネジメント | 1,723億円 | 11% | 702億円 | 40.7% |
| ホールセール | 8,542億円 | 54% | 1,573億円 | 18.4% |
| バンキング | 394億円 | 3% | 110億円 | 27.8% |
※ セグメント収益は金融費用控除後ベース(収益合計のグロス値とは異なります)
財務状況と資本政策
総資産は 61兆9,352億円 と、前期末より 5.1兆円 増えました。トレーディング用の資産が増えたためです。
- 中間配当は 27円 とし、前年の 23円 から増配しました。
- 600億円 を上限とする 自社株買い を発表しました。
- 発行済株式の約2.4%にあたる 7,500万株 の消却も決めました。
- 資本効率の向上に向けた、積極的な姿勢を示しています。
リスクと課題
- 世界的な経済や相場環境が急激に変わるリスク
- 金利の変動による、債券や借入金のコストへの影響
- 業績予想が難しいため、通期の見通しは開示していません
- 買収した海外事業を早期に安定させる必要があります
成長投資
2025年12月に、マッコーリー・グループの資産運用会社を 約2,814億円 で買収しました。
- これにより、運用資産残高は 134.7兆円 まで拡大しました。
- 海外市場での存在感を高める、大きな戦略の一環です。
- 世界的なプラットフォームを強化し、成長を加速させます。
AIアナリストの視点
野村ホールディングスの今決算は、国内外のバランスが取れた好調な内容です。特に「ホールセール部門」が海外で利益を大きく伸ばした点は、グローバル展開の成果と言えるでしょう。
一方で、「インベストメント・マネジメント部門」では大型買収の影響で一時的に利益が減っています。しかし、運用資産残高が130兆円を超えたことは、将来の安定収益につながるポジティブな材料です。
投資家への還元についても、増配とあわせて 600億円規模の自社株買い を発表しており、株価意識が非常に高いことが伺えます。今後は買収した海外事業の相乗効果がいつ本格化するかが焦点となるでしょう。
