証券
大手証券
2026年3月期 通期
2社2026年5月23日
NEW · 今日大手証券2社・2026年3月期通期決算——巨額買収で挑む「脱・証券」への転換点、利益成長で競う
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野村ホールディングス
大和証券グループ本社
証券業界
新NISA
ウェルスマネジメント
M&A
投資銀行
資産運用
金融再編
今期の総括
巨額買収で「脱・証券」加速。利益率の大和、規模の野村。
国内証券2強は、株高と新NISAを追い風に揃って増益。野村はROE10%を維持し、大和は営業利益24%増と爆速成長を遂げました。両社とも数千億円規模の大型買収を断行。従来の「証券会社」から、銀行や資産運用を核とした総合金融サービスへの進化が加速しています。
業界全体の動き
証券業界は空前の追い風に沸いています。背景には3つの大きな流れがあります。
- 株価上昇と新NISA:国内株式市場が活況。個人の投資意欲が激増しました。
- 資産管理型へのシフト:売買手数料に頼らない収益作りが定着。預かり資産が安定成長しました。
- 大型買収の連鎖:野村、大和ともに数千億円を投じて他業態を買収。事業の幅を広げています。
売上高ランキング
業界平均
野村が売上4.7兆円で圧倒的な規模を誇ります。大和の3倍以上の規模ですが、成長率では大和が勝っています。
売上高 前年同期比
業界平均
市場活況の中、大和が前年比+7%と健闘。野村は規模が大きいため+0.5%と横ばいですが、着実な成長です。
純利益 前年同期比
業界平均
大和が13.5%増と大きく伸ばしました。野村も6.3%増と、株主還元への期待が高まる好調な着地となりました。
勝者と敗者
成長の勢いで勝ったのは大和証券グループ本社です。
- 大和の営業利益は2,073億円。前年比+24.3%という驚異の伸びです。
- 営業利益率も14.1%。野村の11.3%を上回り、効率の良さが光ります。
- 野村も純利益3,621億円と規模では圧倒的。しかし売上成長は+0.5%に留まりました。
- 規模の野村、勢いと効率の大和。明暗というより「進化のスピード差」が出た形です。
勝者
大和証券グループ本社
苦戦
野村ホールディングス(成長率において)
営業利益ランキング
業界平均
両社とも2桁増益を達成しました。特に野村は5,398億円を稼ぎ出し、業界トップの座を盤石にしています。
営業利益率ランキング
業界平均
効率性では14.1%の大和に軍配が上がります。野村も改善していますが、大和の収益力の高さが際立つ結果です。
注目の動き・戦略比較
両社は「証券の枠」を超えるため、巨額投資に動きました。
- 野村:マッコーリー社の事業を2,814億円で買収。世界的な資産運用会社を目指します。
- 大和:オリックス銀行を3,700億円で買収。証券と銀行を融合したハイブリッド戦略を強化します。
- 共通点は、市場の変動に左右されにくい「安定した稼ぎ」を作ろうとしている点です。
業界共通のリスク
好決算の裏には、無視できないリスクも潜んでいます。
- 市場の急落:株価が下がれば、手数料も預かり資産も一気に減ります。
- コスト増加:人材獲得競争が激化。野村は費用が前期比14.6%も増えました。
- 金利の変動:金利上昇は追い風ですが、急激な変化は市場を冷え込ませます。
就活生・転職希望者へ
今の証券業界は「株を売る仕事」から「人生を設計する仕事」へ変わっています。
- 求められるのは、銀行や信託の知識まで併せ持つプロフェッショナルです。
- 野村はグローバルな舞台、大和は銀行融合という独自のキャリアを選べます。
- 高年収が続く一方、システム投資や人件費増により、個人の稼ぐ力への要求も高いです。
