
日本ハム・2026年3月期Q3、事業利益45%増の581億円——食肉事業とボールパークが好調を牽引
売上高
1.1兆円
+5.1%
通期予想
1.4兆円
営業利益
581億円
+45.3%
通期予想
640億円
純利益
336億円
+15.2%
通期予想
340億円
営業利益率
5.2%
売上高は 1兆1,085億円 (前年比 5.1%増 )、本業の儲けを示す事業利益は 581億円 (同 45.3%増 )と大幅な増益を達成しました。豪州牛肉の販売増や、北海道ボールパークの 過去最高動員 が業績を大きく押し上げています。
業績のポイント
売上高は 1兆1,085億円 (前年比 5.1%増 )となりました。
事業利益は 581億円 (前年比 45.3%増 )と大幅に増えました。
食肉事業での単価上昇や、豪州牛肉の販売が好調でした。
純利益も 335億円 (前年比 15.2%増 )と伸びています。
コスト管理の徹底 と、高付加価値商品の販売が寄与しました。
業績推移(通期)
セグメント別動向
- 加工事業本部: 売上高 4002億円 ( 1.3%減 )、利益 69億円 ( 30.7%減 )
北米子会社の増産はありましたが、国内で「シャウエッセン」以外の販売が振るいませんでした。北米での原料高や工場の低稼働も響き、大幅な減益 となりました。
- 食肉事業本部: 売上高 7818億円 ( 5.5%増 )、利益 464億円 ( 69.0%増 )
豪州牛肉の販売が伸び、国内の鶏肉価格も上がりました。新農場の稼働で豚肉も安定し、セグメント全体で 利益が急増 しました。
- ボールパーク事業: 売上高 274億円 ( 14.9%増 )、利益 84億円 ( 44.2%増 )
プロ野球チームの好調で観客数が 過去最高 を記録しました。試合のない日のイベントも成功し、飲食やグッズの収入が大きく伸びました。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| 加工事業本部 | 4,003億円 | 36% | 70億円 | 1.7% |
| 食肉事業本部 | 7,819億円 | 71% | 464億円 | 5.9% |
| ボールパーク事業 | 274億円 | 3% | 84億円 | 30.6% |
財務状況と資本政策
総資産は 1兆57億円 となり、前期末より 564億円 増えました。
自己資本比率は 53.6% と、健全な水準を維持しています。
配当金は、1株当たり年間 160円 を予定しています。
前期(135円)から 25円の増配 となり、株主還元を強化しています。
リスクと課題
- 加工食品の需要停滞: 「シャウエッセン」以外の主力商品のテコ入れが急務です。
- 北米事業の採算改善: 原料高への価格転嫁と、工場稼働率の引き上げが課題です。
- 飼料価格の変動: 牛肉や豚肉の生産コストを左右する、穀物相場の注視が必要です。
通期見通し
通期の売上高は 1兆4,400億円 (前年比 5.1%増 )を見込みます。
事業利益は 640億円 (同 50.4%増 )を計画しています。
好調な食肉事業が、苦戦する加工事業をカバーする形です。
現在のところ、期初からの 予想に変更はありません 。
日本ハムの今期決算は、セグメント間で明暗が分かれました。
最大の注目点は、本業である食肉事業の圧倒的な強さです。特に豪州牛肉の販売拡大や国内の養豚・養鶏の効率化が、利益を力強く押し上げています。また、北海道ボールパークが単なる球場を超え、通年で収益を生む有力な「第3の柱」として定着しつつある点は、投資家や就活生にとって非常にポジティブな材料と言えます。
一方で、屋台骨であるはずの「加工事業(ハム・ソーセージ)」の苦戦が気になります。原材料高や人件費上昇に加え、消費者による節約志向の影響が直撃しています。「シャウエッセン」に続くヒット商品の育成や、北米事業の立て直しが、持続的な成長に向けた最大の焦点となるでしょう。
