アドバンテスト・2026年3月期Q3、営業利益110%増の3,460億円——AI需要が想定超え、通期予想を上方修正
売上高
8,005億円
+46.3%
通期予想
1.1兆円
営業利益
3,460億円
+110.8%
通期予想
4,540億円
純利益
2,485億円
+105.0%
通期予想
3,285億円
営業利益率
43.2%
売上高と各利益は第3四半期として過去最高を更新しました。生成AI向けの高性能半導体テスタが爆発的に伸び、当初懸念された下期の需要調整を跳ね返しています。業績絶好調を受け、通期の利益予想を大きく上方修正しました。
業績のポイント
売上高は 8,005億円(前年同期比 46.3%増)と大幅に伸びました。
営業利益は 3,460億円(前年同期比 110.8%増)に達しています。
生成AIの普及で、データセンタ向け半導体の需要が急増しました。
高性能な半導体を動かすための「テスタ(検査装置)」が売れています。
利益率の高い製品が売れたことで、利益は前年の 2.1倍 を超えました。
業績推移(通期)
セグメント別動向
- テストシステム事業
売上高は 7,231億円(前年比 51.1%増)でした。
AI向けの高性能SoCやメモリ向けのテスタが絶好調です。
一方で、自動車や産業機器向けの需要は低調に推移しました。
- サービス他部門
売上高は 775億円(前年比 12.8%増)となりました。
保守サービスの売上が、装置の設置台数アップに伴い伸びました。
事業の一部譲渡による利益も 25億円 出ています。
| セグメント | 売上高 | 構成比 | 営業利益 | 営業利益率 |
|---|---|---|---|---|
| テストシステム事業 | 7,231億円 | 90% | 3,577億円 | 49.5% |
| サービス他部門 | 775億円 | 10% | 48億円 | 6.2% |
通期見通しの上方修正
通期の営業利益予想を 4,540億円 へ引き上げました。
昨年10月時点の予想から 800億円 も上乗せしています。
下期に予想していた需要の停滞が、想定より軽微で済みました。
AI関連の強い需要が、年度末まで継続すると判断しています。
財務状況と資本政策
総資産は 1兆205億円 となり、大台を突破しました。
現金の増加や在庫の積み増しが、主な要因です。
株主還元として、発行済株式の 4.46% にあたる自己株式を 消却 します。
1株当たりの価値を高める姿勢を、明確に示しました。
リスクと課題
- 地政学リスクによるサプライチェーンへの影響
- 急激な為替変動による業績へのインパクト
- 自動車・産業機器向け半導体市場の回復の遅れ
アドバンテストの強さが際立つ決算です。当初は「下期は調整局面に入る」と慎重な見方をしていましたが、AI需要がその懸念を完全に打ち消しました。
特に営業利益率が 43.2% という驚異的な水準に達しており、競合他社を圧倒する収益力を示しています。成熟分野(自動車等)の弱さを、成長分野(AI)が補って余りある構造です。
大規模な自己株式の消却(約4.5%分)も発表しており、資本効率の向上に極めて積極的です。投資家にとって、成長性と還元姿勢の両面で高く評価される内容と言えます。
