株式会社ツガミ の会社詳細
株式会社ツガミ
ツガミ
2026年3月期 第3四半期

ツガミ・2026年3月期第3四半期、営業利益62.8%増の255億円——中国市場が牽引し既往最高益を更新

ツガミ
6101
工作機械
自動旋盤
中国市場
増収増益
過去最高益
増配
自社株買い
インド展開
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

941億円

+25.7%

通期予想

1,150億円

進捗率82%

営業利益

256億円

+62.8%

通期予想

270億円

進捗率95%

純利益

119億円

+53.4%

通期予想

125億円

進捗率95%

営業利益率

27.1%

工作機械大手のツガミが30日に発表した2026年3月期第3四半期(4~12月)の連結決算(IFRS)は、売上収益が前年同期比 25.7%増941億3,700万円 、営業利益が同 62.8%増255億5,400万円 と大幅な増収増益となった。主力市場である 中国での需要回復 が業績を強力に牽引し、第3四半期累計期間として既往最高水準を記録。好調な業績を背景に、通期での大幅な増益を見込むとともに、積極的な株主還元も継続している。

業績のポイント

当第3四半期の業績は、世界的な景気不透明感が残る中でも、主力の工作機械事業が力強く成長した。売上収益は 941億3,700万円 (前年同期比 +25.7% )、営業利益は 255億5,400万円 (同 +62.8% )に達した。特筆すべきは収益性の高さで、営業利益率は前年同期の 21.0% から 27.1% へと大幅に向上している。親会社の所有者に帰属する四半期利益も 119億1,300万円 (同 +53.4% )と大きく伸長した。

この好業績を支えたのは、売上全体の約 8割 を占める中国市場の回復だ。同社が得意とする 自動旋盤 の需要が、IT関連や自動車産業向けに堅調に推移した。原材料費や物流コストの変動リスクはあるものの、各拠点での着実な事業推進とコスト管理が功を奏し、利益を押し上げる結果となった。通期計画に対する進捗も極めて順調であり、製造業における高い競争力を改めて証明する内容となっている。

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

セグメント別では、主力の中国が圧倒的な存在感を示した一方、インドの黒字化や日本の利益率改善など、多角的な成長が見られた。

中国セグメントは、売上収益(外部収益)が 761億9,400万円 (前年同期比 +38.4% )、セグメント利益が 225億3,400万円 (同 +51.2% )と爆発的な伸びを記録した。現地の生産・販売体制を活かし、市場の需要変化に迅速に対応したことが奏功した。主力製品の自動旋盤が大きく売上を伸ばしており、同社にとっての最重要拠点としての地位を盤石にしている。

日本セグメントは、売上収益が 120億6,600万円 (前年同期比 20.7%減 )となったものの、セグメント利益は 14億4,300万円 (同 +155.6% )と利益面では大幅増を達成した。売上減は子会社への部材供給などの内部取引の影響も含まれるが、収益構造の効率化が進んだことが要因と考えられる。また、インドセグメントは売上収益が 41億7,100万円 (同 +36.0% )と成長し、セグメント利益は 7,700万円 (前年同期は2億9,200万円の損失)と 黒字転換 を果たした。今後の成長エンジンとして期待が高まっている。

セグメント売上収益(合計)セグメント利益前年同期比(利益)
日本203億7,900万円14億4,300万円+155.6%
中国815億8,000万円225億3,400万円+51.2%
インド41億9,100万円7,700万円黒字転換
韓国8億8,900万円600万円△93.0%
その他9億5,500万円2,500万円黒字転換
セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
日本204億円22%14億円7.1%
中国816億円87%225億円27.6%
インド42億円5%77百万円1.8%

財務状況と資本政策

財務基盤は、業績拡大に伴い一段と強化されている。2025年12月末時点の総資産は、前連結会計年度末比で 173億4,800万円 増加し、 1,446億5,400万円 となった。これは好調な販売に伴う営業債権の増加に加え、手元資金である「現金及び現金同等物」が 118億4,900万円 増加したことによる。親会社所有者帰属持分比率は 51.2% と、健全な水準を維持している。

株主還元についても積極的な姿勢を崩していない。当期間において 16億7,500万円自己株式取得 を実施したほか、配当金については年間 72円 (中間36円、期末予想36円)とする方針を維持している。前期実績の59円から 13円の増配 となり、利益成長を株主へ還元する経営判断が示されている。営業活動によるキャッシュ・フローは 216億3,400万円 の大幅なプラスとなっており、投資と還元のバランスが取れた財務運営がなされている。

通期見通しとリスク要因

2026年3月期の通期連結業績予想については、売上収益 1,150億円 (前期比 +7.1% )、営業利益 270億円 (同 +15.8% )とする従来予想を据え置いた。第3四半期時点での営業利益の進捗率は約 94.6% に達しており、極めて保守的な見通しとなっている。足元の景況感は堅調だが、不透明な外部環境を考慮し慎重な姿勢を示している。

項目前回発表予想当期実績(Q3累計)進捗率
売上収益1,150億円941億円81.8%
営業利益270億円255億円94.6%
当期利益125億円119億円95.2%

今後の課題としては、売上の大半を依存する 中国市場の景気動向 や、地政学リスクに伴うサプライチェーンの分断が挙げられる。また、為替レートの変動や原材料価格の動向が利益率を圧迫する懸念もある。同社はこれらのリスクを注視しつつ、インドをはじめとする中国以外の市場開拓を加速させる方針だ。

AIアナリストの視点

ツガミの今決算で最も驚くべきは、工作機械メーカーとして驚異的な 27%超の営業利益率 です。同業他社が景気減速の影響を受ける中で、主力の中国市場におけるシェアとコスト競争力の高さが際立っています。

注目ポイントは以下の3点です。

  • 中国依存とリスク分散: 売上の約8割が中国に集中している点はリスクですが、今期はインドが黒字化するなど、脱・中国依存に向けた「種まき」が実りつつある点はポジティブです。
  • 進捗率の高さ: 営業利益の通期計画に対する進捗率が9割を超えており、期末に向けたさらなる上方修正への期待が持てる内容です。
  • 資本効率への意識: 大幅な増配と並行して16億円規模の自社株買いを実施しており、ROE(自己資本利益率)の向上を意識した経営が投資家から評価されやすい構造になっています。

就活生にとっては、海外売上比率が 95% を超える真のグローバル企業としての側面が魅力的に映るでしょう。特に「中国やインドで勝負したい」と考える学生には、同社のプレゼンスの高さは大きな注目材料です。