アマノ株式会社 の会社詳細
アマノ株式会社
アマノ
2026年3月期 第3四半期

アマノ・2026年3月期Q3、売上高0.9%増の1,270億円——駐車場事業の特需反動をソフト・環境事業でカバー

アマノ
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就業管理システム
駐車場システム
DX推進
クラウドサービス
自社株買い
増配
新紙幣特需
第3四半期累計期初から9ヶ月間の累計値(前年同期比)

売上高

1,270億円

+0.9%

通期予想

1,800億円

進捗率71%

営業利益

151億円

-0.6%

通期予想

245億円

進捗率62%

純利益

109億円

-10.6%

通期予想

180億円

進捗率61%

営業利益率

11.9%

就業管理システム大手のアマノが30日に発表した2026年3月期第3四半期(4〜12月)の連結決算は、売上高が前年同期比 0.9%増1,270億4,100万円 となりました。前年度に発生した新紙幣発行に伴う駐車場事業の特需が剥落したものの、DX需要を背景としたソフトウェアやクラウド事業の伸長、および大型の環境システム案件が下支えしました。利益面では開発投資や人件費の増加により、営業利益は同 0.6%減151億1,600万円 とほぼ横ばいでの推移となっています。

業績のポイント

当第3四半期累計期間の業績は、売上高が 1,270億4,100万円(前年同期比 0.9%増)、営業利益が 151億1,600万円(同 0.6%減)となりました。親会社株主に帰属する四半期純利益は 108億9,100万円(同 10.6%減)となっていますが、これは前年同期に計上した投資有価証券売却益などの特別利益の反動によるものです。

国内市場では、企業の省力化・省人化に向けた設備投資が堅調に推移しました。特に 「就業管理のクラウドサービス」や「清掃ロボット」といったDX関連商品 が好調を維持しており、ハードウェア中心のビジネスモデルから、継続的な収益が見込めるストック型ビジネスへの転換が着実に進んでいます。

海外市場においても、北米での駐車場システムの売上が新製品投入により大幅に増加したほか、アジア地域でも政治的不安が和らいだ韓国などで需要が回復しました。全社的な増収率は小幅に留まりましたが、駐車場事業の特需剥落という特殊要因 を他部門の成長で補った形と言えます。

業績推移(通期)

売上高営業利益|当期累計通期予想残

セグメント別動向

主力である「時間情報システム事業」は、売上高 977億3,400万円(前年同期比 0.4%増)、セグメント利益 148億2,300万円(同 2.0%減)となりました。内訳を見ると、情報システム部門がソフトウェアやクラウドの伸長で 7.8%増 と躍進した一方で、パーキングシステム部門は前期の新紙幣対応特需の反動により 2.3%減 となっています。

「環境関連システム事業」は、売上高 293億700万円(前年同期比 2.4%増)、セグメント利益 34億8,300万円(同 14.7%増)と大幅な増益を達成しました。国内での大型環境システムの受注が好調に推移したことが利益率の向上に寄与しています。

セグメント名売上高前年同期比営業利益前年同期比
時間情報システム97,734+0.4%14,823△2.0%
環境関連システム29,307+2.4%3,483+14.7%
連結合計127,041+0.9%15,116△0.6%

所在地別では、北米事業が劇的な改善 を見せています。北米の営業利益は前年同期の 2億4,800万円 から 12億8,700万円(同 418.6%増)へと急拡大しており、海外戦略が結実しつつあることが伺えます。

セグメント売上高構成比営業利益営業利益率
時間情報システム事業977億円77%148億円15.2%
環境関連システム事業293億円23%35億円11.9%

財務状況と資本政策

2025年12月末時点の総資産は 1,838億6,600万円 となり、前期末から 104億7,100万円 減少しました。これは配当金の支払い(129億円)や自己株式の取得(39億円)による現預金の減少が主な要因です。一方で、自己資本比率は 71.2% と前期末から 1.3ポイント上昇 しており、極めて強固な財務基盤を維持しています。

株主還元については、積極的な姿勢を鮮明にしています。今期の年間配当は前期比 5円増配180円 を予定しており、安定的な還元を継続する方針です。また、決算発表と同時に 発行済株式総数の約1.6%にあたる114万7,000株(上限40億円)の自社株買い を決議したことも発表されました。これにより、1株当たりの利益向上と資本効率の改善を図る狙いです。

通期見通し

2026年3月期の通期連結業績予想については、期初からの公表値を据え置いています。売上高は前期比 2.6%増1,800億円、営業利益は 6.3%増245億円 を見込んでいます。例年、同社のビジネスは 年度末の3月に需要が集中する傾向 があり、第4四半期での巻き返しに自信を見せています。

項目前回予想今回予想前期実績対前期増減
売上高180,000180,000175,373+2.6%
営業利益24,50024,50023,052+6.3%
純利益18,00018,00017,820+1.0%

(単位:百万円)

リスクと課題

同社は今後のリスク要因として、以下の点を挙げています。

  • 外部環境の変化: 米国の通商政策の変更や地政学リスクの高まりによる景気の先行き不透明感。
  • 投資の継続: 第9次中期経営計画に基づき、DXやIoT、AI分野への戦略的投資を継続するため、短期的には経費増の要因となります。
  • 特需の反動: 駐車場事業における新紙幣対応のような一過性の需要が落ち着いた後の成長シナリオを、いかにソフトウェア等のストック型収益で補完できるかが焦点です。
AIアナリストの視点

アマノの決算で特筆すべきは、「新紙幣特需の反動」という明らかな減収要因がありながら、売上を微増に保った点です。これは、駐車場事業というハードウェア依存のビジネスから、就業管理(人事・給与・勤怠)のクラウド化という「逃げられないストック型ビジネス」への移行が非常にうまく進んでいることを示唆しています。

特に北米事業の営業利益が約5倍に跳ね上がっている点は、海外展開の成否を占う上でポジティブな材料です。投資家視点では、財務の健全性が高く(自己資本比率71%)、今回発表された自社株買いも含め、資本効率への意識が高まっている点も評価ポイントになるでしょう。

就活生にとっては、安定したインフラ(駐車場・勤怠管理)を持ちつつ、清掃ロボットやクラウドサービスといった先端分野に投資している「手堅さと成長性のバランス」が取れた企業として映ります。