機械
建設機械
2026年3月期 通期
2社2026年5月17日
NEW · 3日前建設機械大手2社・2026年3月期通期——売上最高も利益は足踏み、巨艦コマツと独り立ちの日立建機
建設機械
機械
小松製作所
日立建機
2026年3月期
決算比較
増収減益
製造業
投資指標
業界研究
今期の総括
売上高は過去最高も、コスト増が利益を削る「踊り場」の局面
建設機械大手2社は、ともに売上高で過去最高を更新しました。しかし、原材料費や人件費の高騰が利益を削り、「増収減益」の決算となりました。小松製作所は多角化で下支えし、日立建機は北米での自立を急ぎますが、世界的な需要の一巡が影を落としています。
業界全体の動き
建設機械業界を動かした共通テーマは以下の通りです。
- 世界的な需要の一巡: コロナ後の復興需要が落ち着き、販売台数が減少しました。
- コスト増の直撃: 原材料価格や人件費が上昇し、利益を圧迫しました。
- 価格転嫁の限界: 値上げを進めたものの、コスト増を補いきれませんでした。
- 地政学リスクの顕在化: 米国による追加関税などが、輸出採算を悪化させました。
売上高ランキング
業界平均
コマツが4兆円超えで圧倒的な規模を誇ります。両社とも過去最高売上を更新し、規模の拡大は続いています。
売上高 前年同期比
業界平均
日立建機が2.5%増と成長率でリード。日立グループから独立後の独自販路開拓が数字に現れています。
純利益 前年同期比
業界平均
純利益は両社とも10%以上のマイナス。需要減とコスト増のダブルパンチが、最終利益を大きく押し下げました。
勝者と敗者
収益力の高さで小松製作所が強さを見せました。
- 圧倒的な利益率: 小松製作所は営業利益率 13.7% を維持しています。
- 日立建機の苦戦: 日立建機は 9.5% と、二桁に届かない状況です。
- 利益の守り方: 小松製作所は産業機械部門の増益で、建機の落ち込みをカバーしました。
- 成長の勢い: 売上伸び率は日立建機が +2.5% と、小松製作所の +0.7% を上回りました。
勝者
小松製作所
苦戦
日立建機
営業利益ランキング
業界平均
利益面では両社とも前年割れです。特にコマツは二桁減益となりましたが、絶対額では依然として高水準です。
営業利益率ランキング
業界平均
収益性の差が鮮明です。コマツは13.7%と高効率ですが、日立建機は投資コストが重く10%を切っています。
注目の動き・戦略比較
両社の生き残り戦略には明確な差が出ています。
- 小松製作所(多角化戦略): 自動車向けプレスや半導体関連が好調です。建機一本足からの脱却が進み、収益の柱が増えています。
- 日立建機(独立路線): 日立グループから離れ、独自の販売網を構築中です。欧州で +26.4% の増収を達成し、自前での成長を証明しました。
業界共通のリスク
今後の成長を阻む壁は依然として高いままです。
- 金利高止まり: 欧米の金利高が、建設投資の意欲を減退させています。
- 中国・アジアの低迷: 最大市場の一つである中国の景気回復が遅れています。
- 貿易規制: 米国の関税政策など、保護主義の動きが逆風となります。
就活生・転職希望者へ
この業界は今、「変革期」にあります。
- 小松製作所: 安定志向ならここ。建機以外にも強い事業を持ち、経営の安定感は抜群です。
- 日立建機: 挑戦したいならここ。販売網の再構築という、ダイナミックな変化を体感できます。
