業界ダイジェスト
株式会社クラレ

株式会社クラレ

3405
化学業界
4,569Tokyo1926年設立公式サイト

事業セグメント構成

ビニルアセテート47%
機能材料24%
イソプレン9%
トレーディング8%
繊維7%
その他5%
ビニルアセテート (47%)機能材料 (24%)イソプレン (9%)トレーディング (8%)繊維 (7%)その他 (5%)

ポバール樹脂やビニロンで世界首位級。液晶パネル用偏光板の材料となるポバールフィルムに強み。独自技術による高機能化学品をグローバルに展開。

収益

2025年12月期

8,084億円

-2.2% 前年比

純利益

2025年12月期

75億円

-76.5% 前年比

ROE (自己資本利益率)

2025年12月期

1.00%

株式会社クラレとは — 会社解説

クラレは1926年創業の化学メーカーで、「世のため人のため、他人のやれないことをやる」という独自の経営理念に基づき、世界シェア首位の製品を多数保有しています。特に液晶パネルに欠かせないポバールフィルムや、人工皮革の「クラリーノ」などで圧倒的な存在感を示しています。独自技術によるニッチトップ戦略に定評があり、売上の多くを海外で稼ぐグローバル企業です。2026年の創立100周年に向け、不採算事業の整理と積極的な株主還元を同時に進めています。

事業モデル・収益構造

酢酸ビニル誘導体を中心とした「ビニルアセテート」セグメントが収益の半分以上を稼ぎ出す柱です。原料から最終製品までの一貫生産による高いコスト競争力と、顧客のニーズに合わせたグレード開発で高付加価値を実現しています。他にもイソプレンや機能材料など、独自の化学技術を軸とした多角化を行っています。

クラレの強み・特徴

  • ポバール樹脂・フィルムやビニロンなどの世界トップシェア製品の保有
  • 高いR&D比率に裏打ちされた、他社が模倣しにくい独自の化学技術
  • 営業利益率約15%(主力部門)を誇る、化学メーカー屈指の収益力
  • 世界各地に製造・販売拠点を持ち、グローバルなサプライチェーンを構築

投資家が注目するポイント

  • 1イソプレン事業の減損計上により特別損失を出したが、次期以降は利益回復の蓋然性が高い
  • 2創立100周年に合わせた年間64円への増配と100億円の自社株買いという強力な還元策
  • 3液晶パネル向けフィルム以外の成長ドライバー(水処理、歯科材料等)の進捗
  • 4自己資本比率が安定しており、不況下でも配当を維持できる財務健全性

就活生・転職希望者向けポイント

  • 1初任給30.3万円と非常に高く、若手からの待遇が手厚い点が魅力
  • 2「独創性」を尊ぶ企業文化があり、研究開発や技術職にとって裁量が大きい
  • 3平均年収802.4万円、平均勤続17.7年と、待遇と働きやすさのバランスが良い
  • 4世界シェアトップの製品に携わり、グローバルなビジネス感覚を磨ける環境

事業セグメント別解説2025年12月期

各セグメントの売上高・利益構成と事業特性

ビニルアセテート

47%

酢酸ビニル誘導体を中心に、ポバール樹脂やフィルム、EVOH樹脂等の高機能素材を製造します。包装材料や産業用素材として、世界的に高いシェアを誇る製品群を展開しています。

収益4,045億円営業利益625億円営業利益率15.5%

欧州経済の停滞等により想定したほど販売数量は増えず、また利益面では在庫評価差額や原燃料価格上昇によるマイナス影響がありました。

イソプレン

9%

イソプレン誘導体を用いた液状ゴム、熱可塑性エラストマー、合成香料などを扱う事業です。自動車部品、日用品、接着剤など幅広い用途で活用される高機能素材を提供します。

収益804億円営業利益-4,864百万円営業利益率-6.1%

タイ拠点の稼働が安定し、当該拠点を活用した拡販を進めました。なお、事業環境の悪化に伴い、当第4四半期においてイソプレンケミカル事業関連資産及びエラストマー事業におけるスチレン系熱可塑性エラストマー関連資産に係る減損損失を特別損失に計上しました。

機能材料

24%

自動車や産業機器向けに、耐熱性や強度などの高度な機能を付加した高付加価値な合成樹脂やスペシャリティケミカルを開発・販売する事業です。

収益2,069億円営業利益108億円営業利益率5.2%

米国寒波に加え、生産トラブル等による業績へのマイナス影響がありました。

繊維

7%

原料から生地、衣類、ブランドビジネスまで、川上から川下までの幅広いネットワークを活かした繊維・ファッション事業を展開しています。

収益607億円営業利益26億円営業利益率4.3%

欧州経済の停滞やEVの生産調整等による影響を受けたものの、販売構成の改善等による寄与がありました。

トレーディング

8%

化学品、樹脂、繊維製品などの原材料や製品の輸出入および国内販売を行う事業です。グローバルな物流・情報網を活用し、最適なサプライチェーンの構築と商品の安定供給を担います。

収益688億円営業利益60億円営業利益率8.8%

繊維関連事業:スポーツ・アウトドア衣料用途が順調に推移しました。また、高機能原糸や環境対応商品といった高付加価値品の拡販を進めました。 樹脂・化成品関連事業:アジア市場を中心に樹脂及び加工品の販売が拡大しました。

その他

5%

報告セグメントに属さない、情報システム開発、不動産、新規ビジネスなど、多岐にわたる付随的な業務を包括しています。

収益408億円営業利益18億円営業利益率4.4%

よくある質問(クラレについて)

出典: 有価証券報告書、IR情報、その他公開情報。AI生成コンテンツを含みます。

業績概要

業績推移

業績予想 (2026年度)

売上高予想

8,500億円

営業利益予想

700億円

純利益予想

400億円

決算レポート

2
2026年12月期 第1四半期
#クラレ#3405#増収減益#ポバール

クラレ・2026年12月期Q1、売上高3.1%増の2,009億円——主力事業の需要低迷で営業利益は20%減も、機能材料は大幅増益

高機能化学大手のクラレが13日に発表した2026年12月期第1四半期決算は、売上高が前年同期比3.1%増の2,009億円、営業利益が同20.3%減の148億円と、増収減益の結果となりました。主力のビニルアセテート事業において、中東情勢の混乱や世界的な需要低迷を背景とした販売数量の減少と操業度悪化が利益を押し下げました。一方で、円安による為替効果や機能材料セグメントの好調が下支えとなり、通期業績予想および創立100周年記念配当を含む増配計画は据え置いています。

+3.1%売上-20.3%営業利益-35.0%純利益

AIアナリスト視点

クラレのQ1決算は、数字の上では減益となりましたが、内容を精査するとポジティブな側面も見受けられます。 - 構造改革の成果: 赤字が続いていた繊維事業が不採算事業(不織布)からの撤退を経て黒字化したことや、メタクリル事業の規模縮小による損益改善は、経営の「選択と集中」が実を結びつつある証拠です。 - セグメントの分散: 主力のビニルアセテートがマクロ環境の影響で落ち込む中、機能材料(活性炭など)が利益を補完する構造が見て取れます。これは特定の製品依存から脱却しつつある良い兆候と言えます。 一方で、Q1時点での営業利益進捗率は通期予想(700億円)に対して約21%に留まっており、通期目標達成には、下期におけるポバール需要の回復と物流混乱の沈静化が不可欠です。投資家としては、Q2以降の操業度回復のペースを注視すべきでしょう。

レポートを読む

財務データ

財務データ

期間収益営業利益純利益総資産前年比
2025
通期
8,084億円589億円75億円1.3兆円-2.2%
2024
通期
8,269億円851億円317億円1.3兆円+5.9%
2023
通期
7,809億円755億円424億円1.3兆円+3.2%
2022
通期
7,564億円871億円543億円1.2兆円+20.2%
2021
通期
6,294億円723億円373億円1.1兆円

従業員データ

平均年収

802.4万円

業界平均: 868万円

初任給

30.4万円

月額 303,700

平均年齢

42

平均勤続年数: 17.7

従業員数

4,569

給与・待遇

平均年収
802.4万円
初任給(月額)
303,700

社員データ

従業員数
4,569
平均年齢
42
平均勤続年数
17.7

出典: 有価証券報告書、決算短信、その他公開情報

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